2017年10月30日月曜日

維新と社民の共依存

「右派」な維新と「左派」な社民(元社民含む)の国会議員たち。彼らは左右正反対なようで、その実は全く同質な非常にたちの悪い政治家であると確信しています。今回はそれについて書きます。

今回は予め申し上げておきますが、コメントを頂いても対応しないか、あるいは削除等の対応をする事があります。以前からこのブログ以外での某所等々あちこちで維新批判した事がありましたが、その際しばしば維新信者と思しき人物から、熱烈なラブレターを頂くことがありました。何が言いたいのか全く理解できないが維新批判をする僕を許せないという思いだけは熱烈に綴られた熱い熱いラブレターです。僕もできるだけ誠実で在りたいと思う人間ですが、対応しきれる限度がありますので。勿論そういうの以外のコメントは歓迎です。まぁ場末のアクセスの少ないブログなので杞憂だとは思いますが。





●足立康史の嘘


維新の会の衆議院議員の足立康史という人物が、選挙前の公約として
https://twitter.com/haradaryo_net/status/917737285273108480
「小選挙区で落選したら比例復活せずに、政治家として引退する」と、公開討論会で明言しました。「退路を断って戦うので、是非自分に投票してください。」という趣旨の主張になります。そして投票結果は
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/kaihyou/ya27.html#k009
見事選挙区落選、比例復活です。

そして開票の翌日に足立康史は
https://twitter.com/adachiyasushi/status/922262251729334273
と、即座に前言を翻し、全く意味が分からない理屈でもって比例復活して国会議員になると宣言しました。

端的に言って嘘をついて有権者を騙したわけです。常識のある人なら、こんな嘘が許されるわけがないのは議論するまでもなく理解いただけるでしょう。残念ながらその常識がない人が多いのか、足立の嘘を許し国会議員になる事を歓迎する人が多く、心の底からおぞましくて呆れ返ってしまいました。(余談ですが、足立が嘘をついて議員になるであろう事はわかりきってはいましたけどね。維新なんてこの程度の「輩(やから)」の愚劣な集団でしょう。)




●目的は手段を正当化するのか


その足立を許し評価する人々の主張を見ると、最も多かったのが「辻元清美のような奴と戦うために足立康史は必要なのだ」といった類のものでした。足立は辻元を舌鋒鋭く批判していたらしいです。僕は興味ないので知りませんが。

確かに僕も僭越ながら、辻元清美のことは蛇蝎の如く嫌わせてもらってます。いや、蛇やサソリのほうが可愛いぐらいですね。可能なら溶鉱炉かなんかに放り込みたいぐらい憎悪してます。鉄にでも溶かして鉄筋にしてコンクリートに埋めてダムとか堤防とかのインフラに使ったほうがこの国の役に立つだろうな、と思うぐらい嫌いです。しかしその辻元を追放する為に犯罪を犯そうと思わないのと同様に、国会議員の嘘つきを許容しようとも思いません。ましてや、そいつらもまた共犯関係にあるのではないのか、と憶測したくなるような奴らならなおのこと。

足立あるいは維新と、辻元あるいは社民系は、互いに批判しながらその実相手の存在に自分の存在基盤を依拠する、「共依存」という現象であると思います。




●共依存とは


心理学でもしばしば使われることもある、元々は「アル中の旦那を世話する奥さん」といった夫婦にある種独特な関係性がある事を指した言葉です。アル中で一人では生活できなく世話してくれる奥さんが必要な旦那と、そんな介護する自分を旦那に必要とされる奥さん、というように互いが互いの存在の必要性を依存しあう事を指します。ある種究極の愛と呼んでもいいかも知れないですが、ただその際に問題なのは、場合によってはアル中そのものを改善しようという意思がなくなってしまう事です。それどころか、旦那はより積極的に自堕落に酒に浸り、奥さんは尚更にそんな旦那を甲斐甲斐しく世話をするようになってしまう事です。

アル中のような悪性のものを介した共依存というのは、それを更に深化させるスパイラルを持つ、非常に危険な依存関係なのです。もちろんアル中といった依存症からの脱却に家族の力が必要だったりするのも事実なのですが、場合によってはそのように事態を悪化させるケースもある、という事です。

これを足立と辻元の関係でみていくと、足立にとって辻元は批判しているだけで支持が固められる非常にお手軽な手段であり、しかもその支持層は、政治家にとって最もついてはならない一つである当選のためについた嘘すら許容してくれるという、政治家であり続ける為にこの上なく貴重な存在である事。辻元にとって足立(あるいは維新)は、左派が常にこの日本の選挙で一定程度の確実な得票を得ている事から、「反右」としての存在意義を強調する為に無くてはならない存在でしょう。まぁ辻元の気持ち悪さなんて述べるまでもないですよね。今更コイツに関して何か書こうとも思わないです。


つまり、足立のhttps://twitter.com/adachiyasushi/status/923602407145332736
こんな発言に見られるように、辻元がいなくなったら国会でプレゼンスを発揮できない足立、そんな足立(維新)への批判票が集まる辻元。足立は辻元を批判することで国会議員になっているし、辻元は足立のような存在がいるお陰で、議席を確保できているわけです。これは正に共依存。


その傍証となるものを示しましょう。http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/kaihyou/ya27.html#k010
これは辻元清美の選挙区大阪10区の今回の選挙結果です。まさかの辻元が選挙区トップ当選。こいつ秘書給与詐取の前科持ちですよ。こんなクソ野郎がトップ当選とかあり得ないんですが、この立候補者3名をよく見るとその原因がわかります。

トップ当選が辻元、2位の比例復活が自民党、3位落選したのが維新の立候補者です。もし本当に維新が辻元清美を国会から追い出したいのであれば、自民党と選挙協力をし、ここに立候補者を立てなければ、維新に入っていた票はまず間違いなく自民党へほぼ全て入ったでしょう。つまり自民が選挙区でトップ当選となり辻元は間違いなく落選していたわけです。但し、仮に維新票を全て自民に足した場合、辻元の惜敗率は大体75%で、近畿ブロックの立憲民主は今回惜敗率50%程度で比例当選しているので、恐らく比例での復活当選にはなったとは思います。しかし、政治家にとって選挙区落選というのはものすごく非常に大きな意味を持ちます。これを維新が理解していないわけがありません。

本当にこの国の為をおもうなら、ここは自民と選挙協力をし(水面下での内緒の交渉で構わない)、辻元の発言権を削ぐためにも、絶対に維新の候補者を立ててはならない選挙区だったはずです。それをこの様に対立候補を立て、結果として辻元を当選させるなど、辻元を応援しているのと全く同じであると言わざるを得ません。



足立と辻元、あるいは維新と社民系は、非常に根深い共依存であり、どちらもこの国に仇成す存在である、と僕は結論付けます。